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ayame for pon megane

1950年代に製造されたヴィンテージTART OPTICAL社のBRYAN(ブライアン)
44□22サイズをきっかけにメガネをデザインしたら、どんなフレームが生まれるか?

タートオプティカルヴィンテージ

「温故知新」をブランドコンセプトとする、日本のアイウェアブランド”アヤメ[ayame]”と、 [ポンメガネ] のコラボレーションが実現し、それに伴いオリジナルデザインのメガネ[ ayame for pon megane ]をポンメガネ浦和にて2014年6月14日より限定数販売を開始する運びとなりました。

 現行モデルの販売だけでなく、ヴィンテージフレームのリペア・メンテナンス・販売などを通して数多くのフレームを触り・手を加え・よりよいモノをという思いでお客様にサービスを提供してきた中で、長い年月に耐えうるデザインを経験値として積み重ねてきたポンメガネ。その経験をもとにayameのデザイナー今泉氏に投げかけた提案が[ 1950年代に製造されたヴィンテージTART OPTICAL社のBRYAN(ブライアン) 44□22サイズをきっかけにメガネをデザインしたとき、どんなフレームが生まれるか]ということでした。

ayame-for-ponmeganeとTART-OPTICAL-vintageのBRYANイメージ

1950〜1960s vintage TART OPTICAL BRYANとレンズサイズについて

映画監督・俳優・脚本家・小説家・音楽家などとして有名な文化人、ウッディ・アレンが長年愛用していることでも有名なBRYAN。ジェームスディーンやジョニーデップが複数本所有していることでも有名なARNEL(アーネル)など往年の名優から現代のスターが愛するフレームを世に送り出した vintage TART OPTICAL。同社のフレームはポンメガネにおいてリペア・メンテナンスの取扱量が最も多く、日々培ってきた経験のなかで身体感覚として良さを感じるとともに、何とも言えないクセが面白い反面、その先には別の未来も秘められているのではないだろうかという思いがあったのも確かです。言葉にならない思いを込めて提案の投げかけに至りました。

当時デザイン・製造されたフレームは、それから半世紀以上経った現在でも、時を超えて訴えかける力を秘めています。偉大な先達に敬意を表しつつ、現代を生きる我々が今後の50年を同様に使いたいと思えるようなデザインを探りました。

ポンメガネが考えるレンズとブリッジの比率は44□22というサイズが基本です。これはレンズの最大幅が44mm、レンズの間の距離が22mmという寸法で、年齢や性別を超えて掛けやすく、かつ引き締まる印象を上手く演出してくれるサイズ感だと考えています。ディテールの存在やフレームやレンズの色などにより最適解は少しずつ変化しますが、強く存在感が表出するわけはなく、かといって存在感がないわけでもない、そんな慎ましく芯のある大人の印象を醸し出してくれる比率の骨格として捉えています。

タートオプティカルBRYAN 単体

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オリジナルメガネフレーム[ ayame for pon megane ]

ayameとポンメガネのコラボレーションモデル。デザインのきっかけをポンメガネがayameに投げかけ、ayameがデザインを行い、ポンメガネの職人がハンドメイドでフレームを制作するというプロセスで生まれたコラボレーションフレーム。

BRYANのどこか癖のある印象はフロントサイドの面積と角のエッジにあり、サイドのボリュームが生み出す印象は顔のサイズを大きくみせることがあります。ayameのデザイナー今泉氏が出したデザインとしての答えは、全ての角に磨きを掛けその面積を柔らかく中和する絶妙なシェイプでした。また視線が留まる部分を分散させることで新生BRYANは顔へ溶け込む印象となり、同じプロポーションでありながら掛けるとその印象は180度異なります。ayame が解釈するvintageを是非この機会に手に取ってみてください。2014年6月14日より受注を開始いたします。

  • デザイン:ayame (今泉悠)
  • フレーム制作:ポンメガネ
  • フレームの横幅:134mm
  • フレームの縦幅:40mm
  • レンズの幅:44mm
  • レンズの縦幅:38mm
  • レンズ間距離:22.5mm
  • テンプル長さ:145mm
  • 完全受注制にて一点一点ハンドメイドで制作いたします。ご注文を頂いてからお渡しまで、およそ一ヶ月を制作期間としていただいております。

process

fig-01 図面より

ポンメガネが提案した”BRYAN”をもとにデザインを起こした図面がayameから届いた。始めに各部の厚みやカーブの曲率などプロトタイプ制作のためのデータ化の作業を行なう。

ayame-for-ponmrgane プロセス 1

ayame-for-ponmrgane プロセス 2

fig-02 立体化

ayameの提案するいくつかのデザインを数値化し、実際のパーツに切り出す。生地から糸ノコとヤスリで削りだし、磨きを行なわないプレーンな状態でデザインを確認する行程。

fig-03 プロトタイプ

ブリッジの立たせ、最小限の磨きをかけ、テンプルをつなげる。この段階で一度ayameの今泉氏がプロトタイプとして確認を行った。2型のプロトから1モデルに決定。フレームの面を小さくした。

ayame-for-ponmrgane プロセス 3

ayame-for-ponmrgane プロセス 4

fig-04 ディテール

最終モデルに手を加えサイズ感の修正を計ったモデルを、ayameのプロダクトのディテールを参照しつつ実際にその場で変更を加えていく。磨きは強めにかけフレーム断面に丸みをもたせる仕様に決定。

fig-05 カラーリング

カラー展開は、現在生産されているものにこだわらず、たとえ数が少なくともデザインとコンセプトを反映するものを選択。流行でも奇抜でもなく芯のある組み合わせ。

ayame-for-ponmrgane プロセス 5

ayame-for-ponmrgane プロセス 6

fig-06 完成

計6色の色展開に決定し、[ ayame for pon megane ]オリジナルの刻印を施しています。機械生産ではないのでビシっと刻印が入るわけではありませんが、ニュアンスのある配置はご愛嬌ということで…….

designer

ayame ロゴ

ayame i wear desigh : 今泉 悠(Yu Imaizumi)

ブランド名はデザイナー今泉氏の故郷の花であり、神秘や高貴の象徴である紫色の菖蒲 (あやめ)から由来している。『温故知新』をブランドコンセプトに掲げ、永く愛される上質な眼鏡・サングラスの創造を目指すアイウェアブランド。アメリカ・ドイツ・フランスなど世界9カ国で反響を呼んだ道具から暮らしを考える究極のライフスタイルブック『TOOLS』に唯一、眼鏡として掲載され大きな話題を呼んだ。若手ブランドながら急成長を遂げた背景にはデザイナー今泉氏の独特の、サイズをつかみ取る感性による部分が大きい。突出したセンスと日本の技術が融合した新たなドメスティックブランド。