24/10/26
ポンメガネHP → event → SILMO Paris 2024 へ行ってきました。[後編] シルモ会場での買い付け
カテゴリー:event
タグ: annu, AUDE HEROUARD, BAARS, clement, LEINZ, MASAHIRO MARUYAMA, MYKITA, OSCAR MAGNUSON, YELLOWS PLUS, 展示会/exhibition, 最新情報
前編ではJAQUES MARIE MAGEやVITO PARISのヴィンテージなど、シルモ開催前のパリ市内での買い付けの内容を掲載しましたが、本題はコチラ。SILMO Paris 2024での買い付けです。 今年もInstagramde先行公開していた内容に補足情報などを添えて掲載します。実際に見て触れたブランドはたくさんありますが、取扱ブランドのみに焦点を当てています。一部のブランドは特に内容が充実しているため簡単な紹介に留めます。詳細は入荷時に改めて。 いよいよシルモへ。 昨年同様に宿泊したホテル目の前のAeroport CDG1駅。ここから一駅で会場のため最高の立地。もうパリ中心部には泊まれません。 往路の飛行機からも見えた、SILMOのバナー。 会場の9時過ぎの第七ホール入口付近。先陣に近いので会場内はバイヤーがほぼいない状況。ガラガラなので最初のアポまでの30分の猶予を使って別の気になっていたブランドに直行。 右を向くと、ic!berlinの創業レジェンド達のブースを発見。そこにあるのですね、とインプット。後ほどということで次! 昨年のSILMOで出会ったフランスのブランド「Clement クレマン」。 内容が充実し過ぎているため、詳細についてはオーダーの品が入荷しましたら改めて紹介させてください。 楽しくご案内いただき、オーダーは結構な数に…. おそらく3Dプリントによるアイウェアのデザインとしては、世界でも最先端に位置するブランド。だと思います。 未知のものを感じるワクワク感、自分たちの道を突き進む姿勢にも何か心動かされるものがあります。全くもって3Dプリントというアイウェアの土壌がなかった日本のマーケットですが、2020年の取扱開始からポンメガネでは積極的にお客様に提案を行ってきました。 年々その何かに向かって進んでいる感じが大変魅力的です。 装用する使用者の感覚としては、デザイン性と超軽量な掛け心地が素晴らしい「アヌー」のフレーム。 ドイツらしい純粋さと真っ直ぐさ、それに加えて未開拓の素材というスパイスが加わり、「あれとこれと」という感じでオーダーを進めたら過去一番のオーダー数となってしまいました。 ポリアミドを用いた3Dプリントによるフレームは とはいえ、見てお掛けいただいて 以前に「Clip Oblique」としてフロントの厚みを上下で分けたシリーズがありましたが、メタルアームパットを取り付けることができない構造のシリーズでした。 探していたシェイプが mod. AKIRA フラットな仕立てが特徴のオスカーマグナソン。 ここ数年の展示会ではブランドに関わらず 同じく新作ではAKIRAよりもレクタングル感を強めたものもあり、メガネの仕様で当然オーダーしています。 ドイツのアイウェアブランド「ラインツ」。 これまでのポリアミドによる3Dプリントパーツを組み合わせた「3D×3D」の新型の発表に始まり(この時点で既に最先端なのですが….)、専用の金属アームパットの仕様も同時に発表されました。 金属アームの寸法や可動域などは、開発段階で意見を求められていたので図解とともにポンメガネの顧客の皆様からの要望や傾向など、かなり詳細に伝えた「僕らのための製品(笑)」が具現化されました。 凄いのはそれだけには終わらず、新しい「3D×3D」の姿が提示されたことにあります。 ここ数年、いくつかのブランドが試行錯誤をしてきた、アクリルをベースとした液体樹脂を用いて3Dプリントを行う技術を用いたフロントに、ポリアミドによる3Dプリントを行ったパーツを組み合わせた、新しい素材同士によるコンビネーションが提案されました。これも想像以上に軽いです。 新旧の3Dプリントフレーム。 入荷まではちょっと時間があるかもしれません。新鮮かつ装用感の良い製品なので入荷したらすぐにご案内します。 シートメタルのブランドですが ACETATEシリーズでは、MYKITA+MaisonMargielaのRAWシリーズで採用されていたエッジの切り立った仕上げを用いたものがあり、シャープさが良い雰囲気でした。 今季のイメージビジュアルで複数採用されていた「ACETATE」のシリーズもクリーンな印象で良いデザインがありました。 二年ぶりに新しいコレクションが発表されました。kintsugiに次ぐ13番目のコレクション「step(ステップ)」。 パーツを重ねる手法は、コラージュの手法に通じるものがありますが、立体的な表現であるという違いがございます。 フランスのBAARSからは、チタン材を3Dプリントして造形するヒンジが開発されました。 apex titanium 革新的であったマグネティックヒンジに加えて、今季よりこの「apex titanium」ヒンジという選択肢が加わります。 新作は程よく幅があり、我々の骨格にもかなり良い設計となっているので入荷をお楽しみに! 昨年から取り扱いを開始した女性デザイナーによるフランスのアイウェアブランド「オーディ エホワ」。 艶やかで丸みのあるデザインつながりで、新作からパントシェイプをセレクトしました。 「Odile」のオーダーも行いましたのでご期待ください。 どれもが良い風貌。 質感の良いエッジの効いたメタルフレームに目がとまり、 どれもがサイジングが絶妙で 以上がSILMOの記事としてSNSに公開した情報のまとめとなります。 傾向として、クラシックな表現はかなり少なくなってきました。 個性あふれる造形やカラーも沢山あり、未掲載の沢山のブランドでフレームを拝見しました。新しく取り扱いを開始することになったブランドがあり、今回は見送る決断をしたブランドもありました。 これから五月雨式に新作が各ブランドから浦和・大宮の両店に到着する見込みです。 お楽しみに!!
SILMO会場へ
気温は14度で例年よりも早い時期なので日の出がいつもより早く、ホテルを出る頃には明るく清々しい空気。
いよいよ到着した実感が湧きました。
今回も基本的に「明日できることは今日やる」という姿勢を貫きました。
Clement(クレマン)
今年も丁寧で可愛い良い製品が目白押しでした。
SILMOの会場の中でも完成度とバランスの良さが抜きん出ていたと思います。
最後にはオリジナルのワインまでいただいてしまいました。
これが初日の開場間もない午前9時半の買い付け。
前日の仕入れに続いて、この日も良いスタートでした。
満足度が高すぎます。
ANNU(アヌー)
最新技術に加えて、ブランドが目標としていそうなアイウェアの完成形の指標が、どことなくですが「従来のものとは根本的に異なる感覚を得られる点」にあります。
変形しにくく、軽量で、レンズへの圧縮負荷が少ないという良さがあり、
レンズを支持するという眼鏡の命題に対する真正面からの回答の一つだと思います。
「これはなんかいい!」という直感で十分です。
直感の前提条件や背景などが整ったフレームをセレクトしていますのでご安心ください。
今回の新作ではメタルアームパットの取り付けが可能なものとしてブロウスタイルのデザインが提案されていました。
OSCAR MAGNUSON(オスカー マグナソン)
楕円をベースにした新作でありました!
多彩なシェイプを知的でスマートなデザインに落とし込むため、新作として次にどの玉型が採用されるか楽しみにしていました。
縦幅をおさえたレクタングル(長方形)を探していましたが
譲れない「サイズとデザインと品質」を超えるものが見つからず。
今回ようやく発見。
LEINZ(ラインツ)
またまた新しい技術を用いた発表がありました。
しかもデザインが整った実用に足る製品として。
日本ではあまり知られていないアイウェアの新しい製造方法です。
革新技術の部門でシルモドールにノミネートされたのもこの製造方法によるモデルでした。
一番手前の「ファーストモデル」ですら世の中では最新という驚き。
この領域においては日本よりも数段階先を進んでいると思います。
極端さや突飛さではなく、地に足のついた実用のアイウェアとして最先端である面白さ。
既存モデルは浦和店にございますので是非お試しください。
MYKITA(マイキータ)
昨年同様に、お目当ては3Dプリントの「MYLON」シリーズ。
Annuよりも出力に密度があり、やや硬質な触感です。
新作でハイブリッジの仕様がありました!
画像とは異なるカラーをオーダーしてポンメガネ浦和に先日入荷済みです。
MASAHIROMARUYAMA(マサヒロマルヤマ)
今回もなかなかパワフルなプロダクト。特にメタルはすごいことになってます。
アセテートモデルの操作はシンプルですがインパクトはしっかりございます。
BAARS(バース)
事前告知の期待値を上回る完成度でした。
全てのモデルでどちらのヒンジか選べる仕様となったので、今回は全てこの新しい機構を採用してみました。
サイズ感は汎用性の高いバランスとなっていますがシェイプには程よい掛けごたえがあり、ハマる方がいらっしゃると思います。
表面の照り感も独特なので、断面のシャープさも含めて、斜めからの見え方など十分に吟味しています。
一般的なセルフレームでは物足りない方にオススメです。
AUDE HEROUARD(オーディ エホワ)
当時の目当てであった「Odile」は、おかげさまで人気モデルの一つとなりました。
サングラスではなくメガネとして提案する場面が多かったように記憶しています。
仕上がりはとても瑞々しく、アセテートの魅力をお楽しみいただけると思います。
YELLOWS PLUS(イエローズ プラス)
玄人好み、かつ新しい試みがなされた
意欲的なシーズンだと思います。
新構法のセルフレームの曲面の処理に感激し、
optil製のメゾンヴィンテージや60年代の淑女向けUSAフレームを彷彿させる造形の発見がありました。
スマートな雰囲気にまとめています。
やっぱり山岸さんはすごいですね。
実際には未掲載の内容が沢山ございますので新作の入荷のタイミングで改めてお知らせしたいと思います。
細かく組み上がる「made in Japan」な構成はよりラグジュアリーなブランドに引き継がれ、全体としてはシンプルに。
どうしようもなく惹きつけられるものがあるメガネ。数年後も自信を持ってこれは「良いフレームです」と伝えることができるメガネ。その基準で出張期間中は自問自答を繰り返しました。